獣二匹、そして最悪

獣二匹、そして最悪


生まれた時、親の顔も何も知らなかった。

ただただ生きる事だけしかできなかった。

そんな俺を果たして・・・







人と呼んでいいのだろうか?














・・・生まれた時に俺はなんの奇跡か反社会組織の奴らに拾われた。

そして俺は道具として殺人の技術を徹底的に叩き込まれた。


そして組織に邪魔な人間を暗殺して回る。

それが俺の日常だった。


・・・あの日までは


ある日俺は街中を歩いている時とある事に気づいた


自分と同じ血を引いているものの存在に

・・・本能と言うべきだろうか。


別に最初は気にならなかった、そもそも気になりようが無かった。

だがその日から暗殺に行く時に俺は他人の普通の日常というものがやたら目につくようになっていった。


・・・そしてそれを羨ましいと思うようになっていった。

決して俺には手に入る事のない物。

本来であれば俺も送れるはずだった物


・・・なんでだ?


なんで俺はあの日常を送れていない?


・・・そんなの決まっている。


俺をあいつらが捨てたからだ。


あいつらが俺を捨てたせいで俺はこんな事になってるんだ。


許さない


俺を捨てておいて平然と生きてる奴らが許さない。


俺はこんな目にあってるのに俺の血を引いてる奴らが平然に生きているのが許せない。


許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない















・・・血のついた服を処分してから嗤う。


やってやった。


俺の血を引いておきながら平然と生きているのが悪いんだ。


その後俺は組織から逃げ出し見た目が俺と似てる奴を殺してそいつに成り代わって日常は手に入れた。


だが他にもいるであろう俺の血を引いてる奴らは見つかっていない。


あぁ・・・絶対に見つけて・・・
















「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・!」

オレはとある化け物から逃げていた。

なんなんだあいつは・・・!?

ただの猫かと思ってたら明らかに呪力を纏ってやがる・・・!?

畜生・・・ただガキ共を気紛れに攫って金でも稼ごうかと思ってただけなのになんでこんな目に・・・

ただもう気配は感じねぇ・・・なんとか逃g













(さーて・・・ここからどうするか・・・)

とりあえず不意打ちで相手の両足を切り落とした俺は飯ついでにこいつに対して色々聞こうと思っていた。

主に俺やこいつらが使っている力や街中にいるあの化け物達の事だ。

今まで色々見てきてわかった事があるが、どうやらこの呪詛師という謎の力を使って犯罪を犯す存在は殺しても問題ないらしい。

「ニャー(おい)」

「ヒィッ!?」

・・・参ったな、やはり通じないか。 ※猫天与はこの時点だと喋れません

さてどうしようかと試しにこいつの持ち物を漁ってみると見覚えがある物が目に入る。

スマホだ、使い方は前に彼女がよく使っていたのを見た事がある。

試しに起動してみるとあっさりとホーム画面に行けた。

・・・こういうのってロックがかかってるんじゃなかったのか?

まぁ使えるなら構わないと中のデータを漁る。

・・・ん?これは俺が知りたかった力のデータか?ずいぶんとまとめられているな。

これさえ見れればこいつには用がない。

俺はそいつの首を切り落とすとデータを詳しく見始める。



なるほど・・・呪力・・・呪霊・・・

さっき殺した奴の肉を貪りながら俺は様々な情報を学習していた。

それにしても呪いの力か・・・


あいつを殺すに相応しい力だ。


この力は積極的に磨くべきだろう。

となると気になったのはこれだ。

呪術高専

色々移動してきたがこの辺だと近いのは京都の方か?

ここで呪いについて学び呪いの力を高める。


ただ自分は人の姿ではない・・・それに人と関わるなら振る舞いと常識を覚える必要がある。

だが何を参考にするか・・・

そう考えスマホを見ていると俺はある物に気がついた。


これは・・・彼女がよく読んでいた漫画か?しかも大量にある。


・・・ちょうどいい、これを参考にして振る舞いと常識を覚えよう。

家に確か在庫が大量にあったはずだ。







「ニャー(んー?こんなもんか?ヨシ!)」

とりあえずこんな感じで大丈夫だろう。

立ち振る舞いはここに書いてある漫画のキャラ達を参考にした。

それにしても人間世界の常識では女湯を覗くのと混浴はロマンなのか?

後者は別にそんなに珍しい事でも無いだろうに・・・

さて・・・後はここに入学する方法だが・・・これは後で考えるか


あぁ・・・絶対に見つけて・・・



















「「必ず殺してやる」」


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